団地の台所をDIYでカスタマイズ|自由な発想のオンリーワンキッチン
- 誰の台所?:ばたこさん(40代女性/フリーランス)
- 間取り:ダイニングキッチン(キッチンは約3畳)
- 設備:サンウェーブのセクショナルキッチン/壁付けI型(約180cm幅)
- お家と住人:東京都にある築55年の団地(2DK)/夫婦ふたり暮らし
ミニマリストでコラムニストで整理収納アドバイザーの40代主婦。夫と猫と犬(聴導犬の候補犬)と1DKの激狭賃貸マンションで暮らしています。
連載:Yahoo! クリエイターズ・ガジェット通信・東洋経済オンラインほか
団地暮らしを楽しんでいるのがビンビンに伝わる6畳の台所
築55年の団地にお住まいのばたこさんの台所は、自分たちが使いやすいようにDIYでがっつりカスタマイズされているのが最大の特徴です。
そこからは夫婦が楽しみながら団地での生活を作り上げているのがビンビンに伝わってきます。
6畳のダイニングキッチンは、スペースの半分を太鼓倉庫とクローゼットに改造。
冷蔵庫と奥行きを合わせて造作した、ぴったりサイズの収納棚を造作し、流し台にはターコイズブルーの壁紙をペタリ。
さらに、調理スペースとコンロをあげ底してあります。
以前は築浅のきれいな物件にお住まいだったそうですが、「団地は使いにくいところが多いけれど、DIYで不便を解消して楽しく暮らしています。」とのこと。
当記事では、旦那さんのとっつーさんとばたこさんのアイデア満載のキッチンを大解剖いたします!
ぴったりサイズにDIY!自作の食器棚
流し台の背面にぴったりサイズで造作された食器棚。
奥行きは薄めながら、天井まで突っ張ってあるので頑丈です。
もともとは流し台の上に設置されている吊り戸棚に食器を収納していたそうですが、扉の立て付けが悪く食器の出し入れがストレスになっていたそうです。
ストレスをそのままにして諦めて暮らすのではなく、楽しみながら工夫するそのスタンスが好きです!
DIYならでは!さまざまな役割を担う食器棚
この食器棚、下段には食品のストックなど重さのあるものを、コンテナに入れて保管。
最下段を浮かせてあるので、掃除機やフロアモップでサッとお掃除できて衛生的なのもいいですね。
上段には厳選された普段使いの食器を収納。
ばたこさんはシンプリストなので、生活に必要な量の食器だけを所有しています。
そしてここで、DIYならではのアイデア。
中段はなんと、作業スペースになっているんです。
私たちは2人で一緒に料理すること多いので、元々あるキッチンの作業台では狭くて料理しにくかったです。
食器棚に作業台を設けたことで、効率的に2人で料理できるようになりました。
台所の裏には秘密の倉庫が!?ゆるく仕切って大容量の収納スペースを確保
食器棚の裏側はダイニングスペースを利用した太鼓倉庫になっています。
つまり、この食器棚は、収納、作業台としてだけでなく、太鼓倉庫とのパーティションとしての役割も兼ねているんです。
旦那さんは、プロの太鼓奏者で、仕事道具の太鼓の一部をここに収納しているそう。
既製品の家具を組み合わせるとどうしても奥行きが無駄になったり、高さが足りなかったり、家具の間に隙間ができたり、どこかしらの妥協が必要になります。
空間を最大限に利用した無駄のない収納スペースが完成したのはDIYだからこそ。
食器棚をパーテーションとしても利用して、本来のダイニングキッチンから、キッチンと収納にリノベーション。
食事はもともとダイニングテーブルを使わずにリビングの丸テーブルで食事をしているので、ダイニングテーブルを置くために設計されたスペースがウォークインのストレージエリアに変身させました。
オープンスペースながらゆるく区切られ、目隠しされているのもお見事です。
キッチンのデッドスペースを利用して、大きな太鼓や、それに関連するアイテムも余裕で収納できる大容量の倉庫を作る発想の自由さがいいですね。
吊り戸棚は現在こんな風に使用中です
元食器棚として使用していた建て付けが悪い吊り戸棚も、収納の工夫で使いやすく変身していました。
流し台をDIY、壁紙を貼ってレトロかわいいキッチンに変身
個性的なターコイズブルーのキッチン。
なんとご自身で壁紙を貼られたそう。
どこにでもある平凡な公団型キッチンが、唯一無二のレトロな空色のキッチンに大変身。
面積の広い部分をカスタムすることで、台所の印象がガラリと変わっています。
流し台の扉だけでなく、吊り戸棚にも壁紙を貼ることで、キッチンに統一感が出てますね!
DIYで高さ調整、背が高い旦那さんも料理ができる台所に
ばたこさんの台所で特徴的なのは、背の高い人でも使いやすいように作り替えているところ。
調理スペースやガスコンロを上げ底して、腰を曲げずに料理ができるようになっています。
インテリアをおしゃれにするためだったり、収納を増やすためにDIYする人が多い中、日常の作業をラクにするためのDIYって、目から鱗だね。
他の人たちが「使いにくいなあ」で済ませる部分を、DIYで使いやすくしているとこがいい!
シンプリストの工夫が詰まった引き算の収納で台所スッキリ
シンプルにスッキリ暮らすことをモットーとする、シンプリストでもあるばたこさん。
キッチンも出しっぱなしにしない工夫があちこちに。
出し入れのしやすさへのこだわりや、キッチン収納のポイントについて伺いました。
流し台にモノを出しっぱなしにしない
ばたこさんの台所で印象的なのが、洗い物や、調味料、カトラリーなどついつい出しっぱなしにしてしまうキッチンの細々したものが何もない流し台。
出しておくものを決めて片付けを習慣にすることで、見た目もスッキリ、掃除の手間もはぶけるそう。
とりあえずのモノ置き場になる作り付け棚を撤去
目線の高さで、ついついあれこれ置きたくなる水栓上のスノコ棚。
潔く撤去されています。
冷蔵庫横の細長スペースを有効活用したゴミ箱置き場
意外と場所を取り、置き場所に困るゴミ箱も、隙間を利用して縦に並べることでスッキリ。
コの字ラック2つを組み合わせた簡単DIYで立体的な収納が可能になりました。
ダイニングキッチンをクローゼットにリノベーション
自分たちの生活スタイルに寄り添う台所にリノベーションしているばたこさん。
古い団地で収納スペースが押し入れしかないため、丈の長い服を収納するためのクローゼットをダイニングキッチンに作っています。
目隠しをつけることで、見た目もスッキリ。
キッチンにクローゼットという発想の自由さがすごい。
ばたこさん家のキッチン照明は個性的なエジソン電球
ばたこさん家のキッチン照明は、4灯のスポットタイプのシーリングライト。
剥き出しになったレトロな電球からは温かい黄色い明かりが灯ります。
シンプルだけど個性的で、台所拝見の際も存在感十分で、いい味を醸し出しています。
ばたこさんのキッチンの愛用品教えてください
随所に工夫とこだわりがつまった、ばたこさんの台所。
そこで使用しているお気に入りのアイテム「キッチンの愛用品」を、いくつか紹介していただきました。
収納と同じく、工夫して1つのものをいろいろな使い方をするというのがポイントです。
手作りランチョンマット
オーダーメイドの座布団を作った際、カバーの生地が余りました。
そこで、同じ柄の色違いの生地を購入し、余った生地と合わせて、知り合いの方にリバーシブルで作ってもらいました。
自分たちの気に入った生地で作ってもらったので、とても愛着があります。
山崎実業 towerのエコホルダー
恐らく5年以上愛用しています。
ビニール袋を掛けて調理中に出る生ゴミを入れたり、ペットボトルなどを洗った際に逆さにして立てて乾かしています。
畳めるので、省スペースで収納できるところもお気に入りポイントです。
そばチョコに湯呑みに。アイデア次第で用途いろいろな小鉢
私が結婚する前に購入したものです。
バラ売りもしているのですが、どの色もすてきで選べず、セットで購入しました。
持ち物は減らしたいと思っていますが、好きなものは手放せません。
小鉢としてだけではなく、そば猪口や来客時の湯呑にしたりと、用途がたくさんあるところも気に入っています。
折り畳める水切りラック
5年以上前に水切りカゴを手放してからは、折り畳める水切りラックを使っています。
メーカーにこだわりはなく、その時のキッチンのサイズに合わせて、Amazonで購入しています。
使わないときは折りたたんで省スペースになる、食器の量に合わせて折り畳める、野菜などの湯切りに使える(水切りラックの上にザルをおいて湯切りする)、熱い鍋を置けると、便利なお気に入りポイントが盛りだくさんです。
ばたこさんの台所拝見まとめ
人はどのような生活観念を持って生活しているのか?その答えはズバリ、生活感が出やすいキッチンにあり!
十人十色な住人さんの「生き方」や「趣味趣向」を、家で一番生活感が出るであろうキッチンからノゾキミさせてもらおう!
という「台所拝見」コーナー。
ばたこさんのキッチンはいかがでしたか?
古い団地の建て付けが悪かったり高さが低すぎる水回りを「使いにくいな」で終わらせず、自分たちの暮らしに合わせてDIYでカスタムしていく。
台所のあちこちに工夫が詰まっていて、ご夫婦が生活を楽しんでいるのが伝わってきますよね。
また、DIYした収納や、キッチンの愛用品は、多用途に使えるものが多く、シンプルに暮らすためには、いかにひとつのアイテムに多くの役割を持たせるかという柔軟な発想が鍵なんだなと気付かされました。
団地の決して広くはないお台所ですが、工夫がぎっしり詰まっていて読み応え抜群でした。
我が家にも取り入れたいアイデアが山ほど!!
「DIYでは難しいけどリフォームには興味がある」というかたはコチラもチェック。
近くの業者をササっと見つけることができます。
ばたこさん、ありがとうございました!
ばたこ
人生を全力で楽しむ夫婦「とっつー と ばたこさん」として、YouTubeやVoicyで発信中。
YouTubeではシンプルライフやDIYについて、Voicyでは「楽しいことだけをして生きていく」ことを発信しています。
楽しいことに最大限の時間をかけるために、暮らしの手間をなくして、シンプルライフを送っています。
2021年1月に築浅のきれいな物件から、築55年の団地へ引っ越しました。
団地は使いにくいところが多いけれど、DIYで不便を解消して楽しく暮らしています。
また、趣味が車中泊のため、ハイエースを車中泊仕様にDIY中です。
all photo by ばたこ