キッチンも家具の一部です|見た目重視!フルリノベで造り上げたお台所
- 誰の台所?:こりのろっさ さん(40代女性・専業主婦)
- 間取り:リビングダイニングキッチン(キッチンは約3.5畳)
- 設備:GRAFTEKTのシステムキッチン(プレミアムホワイト)/ペニンシュラI型(約245cm幅)
- お家と住人:伊丹市にある築38年のマンション(フルリノベ済・1LDK・約65平米)/夫婦と子どもの3人暮らし
※2022年9月時点の情報です
「とにかく見た目重視」だけど、使い心地もバッチリです
人はどのような生活観念を持ち
暮らしているのか?その答えはズバリ
生活感が出やすいキッチンにあり!
十人十色な住人さんの
生きかたや趣味趣向を、
家庭でいちばん生活感が出るであろうキッチンからノゾキミさせてもらおう
という好奇心からスタートした「台所拝見」。
今回は、こだわりを詰め込んだ夢のマイホームをリノベーションによって手に入れた こりのろっさ さんが主人公です。
こりのろっさ家がリノベーションに向けて動き出したのは、2021年の秋口。
お子さんが就学したこともあり、住まいが手狭になったことがきっかけです。
以前から「ゆくゆくは中古マンションを買ってリノベーションしたいね」と、ご夫婦で話し合っていたので、2021年10月にリノベーション会社に相談、11月には物件購入・具体的なリノベーション計画スタート、2022年3月には入居と、トントン拍子に進みました。
【こっそり拝見】こりのろっさ家・リノベ物件の条件※▼をクリック
- 戸建てではなく、中古マンションである
- 新耐震基準である
- ピロティ構造※1階部分を柱で支え、駐車場など共用に使われる造り でない(耐震の不安があるため)
- 義実家から車で15分以内である(夫が義父と仕事をしてるため)
- 息子が通学するであろう小・中学校の評判が悪くない
- 予算に見合う(物件は1000万台、リノベーション費は1200万ほどを予定)
予定通り、物件代+リノベ費で3000万を切ることができました!
リフォームに興味があるかたはコチラもチェック。
近くの業者をササっと見つけることができます。
それでは、こりのろっさ さんのキッチンをノゾキミさせてもらいましょう。
テーマは「キッチンも家具の一部」
「キッチンも家具の一部」という考えから、とにかく見た目を重視。
システムキッチンをはじめ、ダイニングセット・背面収納・照明など、ありとあらゆるモノをとことんこだわって選定しました。
生活感の出やすい家電や食品ストックなどは、奥にあるパントリーへまとめて入れてスッキリと。
部分使いした打ちっぱなしと木製家具の組み合わせの妙で、ほどよくエッジの効いた暖かい空間に仕上がっています。
お気に入りポイント①:グラフテクトのシステムキッチン
ドアを開けると真っ先に目に入る構造のため、見た目がよく視界の邪魔にならないシステムキッチンを探しはじめたこりのろっさ さん。
名だたるメーカーのショールームへ足を運ぶものの「これだ!」と思うものになかなか出会えず悩む日々だったそう。
そんなこりのろっさ さんの琴線に触れたのは、グラフテクト(GRAFTEKT)のシステムキッチンでした。
グラフテクトは高級メーカー「キッチンハウス」のセカンドラインとして誕生したブランドで、色のバリエーションや部材を絞っているものの、素材や製造過程はキッチンハウスとほぼ同じ。その高品質っぷりは言わずもがな!なのです。
アールのない形状のシンクやマットな質感がお気に入りで、「キッチンらしくないキッチン」の仕上がりに惚れ惚れしているのだとか。
お気に入りポイント②:超高火力!ハーマンのビルトインコンロ
料理好きに絶大な人気を誇る、ハーマン(ノーリツ)のビルトインコンロ「プラス・ドゥ」。
家庭用コンロでは最大と言われる4,510kcal/hの火力で、プロ並みの調理が楽しめる本格派です。
このコンロに出会えたのは、リノベーション時に担当してくれたデザイナーさんの「料理好きならハーマン(ノーリツ)のビルトインがいいですよ!」というアドバイスのおかげ。
勧められたまま(半ばわけも分からず)採用したかたちでしたが、今ではその火力に大満足。
付属のダッチオーブンを使った調理も楽しんでいるのだそう。
鉄鍋育てる自宅サウナー・蒸風呂好太郎さんも同じコンロを愛用されていましたよー!
キッチン家具へのこだわり
キッチンに限らず、どのようなデザインの家具がお好きですか?
一番好きなのは、ラスティック(素朴・飾り気のないさま)な雰囲気の木製家具です。それらにシンプルモダンや和風テイストをうまくミックスしながら、全体を作り上げることが多いかもしれません。
ダイニングテーブル、ステキすぎー!
誰しもが目を奪われるであろうクラシカルなダイニングテーブルは、クラッシュゲートが展開するブランド・ノットアンティークスの「メルツ」という商品です。その美しさに惚れ込み「我が家のダイニングに!」とご主人に直談判したこりのろっさ さんでしたが、家具に一切興味のなかったご主人は当初、予算の兼ね合いで難色を示されたのだとか。
しかし、とある家具屋でたまたま実物を目にしたところ、今度はご主人がまさかの一目惚れ。
なんとその日のうちに購入したというエピソードが。
「私が言ったときはダメだったのに!」と悔しかったのですが、終わり良ければすべて良し。
ネット画面で見るのと現物とでは、印象が違いますしね。
この一件以降「異常なほど」家具について調べるようになったご主人は、ほどなくして「椅子の沼」にどっぷり浸かるまでに成長(?)。
家具好き(妻)×椅子好き(夫)という最強タッグが誕生した結果は言わずもがなで、ダイニングチェアはかなりのこだわりを持ってセレクトされました。
ふたりのお眼鏡にかなったのは、世界的デザイナーのハンス・J・ヴェグナーが手掛けるカール・ハンセン&サン社のCH88T
オーダーメイドの飾り棚・カウンター・ワークテーブル
見せる収納は苦手であるものの「あれば何か置くだろう」と作った飾り棚は、収納できなかった大型鍋を中心に配置し「なんとかオシャレに見えるよう」に工夫中。
無印良品の食器棚に合わせたカウンターは、調理中の一時置きや配膳の準備に大活躍しています。
リノベーションでいろんなものを作ってもらいましたが、一番気に入っているのがこのカウンターです。
キッチンメーカーの収納や食器棚は高いので「オーダーメイドで作ったカウンターの下に既存の食器棚を入れる」が、コスパ良く好みのビジュアルに仕上がるのでおススメですよ。
カウンター横のワークテーブルは、とにかく「広く大きく」とオーダー。
息子さんは宿題やお勉強を粛々と、こりのろっさ さんはMacでカタカタと、ご主人は仕事用の書き物をサラサラと、家族全員で愛用されています。
どうしてる?キッチン収納と照明
台所図鑑の読者さんから「見たい!」というリクエストが多い、収納と照明についてもうかがいました。
キッチン収納
生活感が出やすい冷蔵庫をはじめとするキッチン家電は、可変棚のパントリーへ。
一番大きい家電である冷蔵庫は、シンク横に作った死角に配置してスッキリと。
また、ゴミ箱・ワゴン・ストッカーを壁と同色にすることで、さらに圧迫感を軽減させています。
実はこのパントリー、冷蔵庫横から廊下に出入りが可能な回廊式。
扉をつけずレースカーテンで仕切っただけなので、キッチンを中心にぐるぐると移動ができます。
家の中に勝手口がある感じ。めっちゃいいアイデアですねぇ。
でも、パントリーがないお家も多いはず。
以前のお宅ではどうやって収納されていたのでしょうか?
IKEAのイーヴァルというシステム収納を使っていました。
自由にカスタマイズできるシリーズなので、我が家にぴったりの棚を作り上げることができました。
キッチン照明
フォルムが印象的なランプは、IKEAの「スィネリグ
細やかに編み込まれた竹格子で、シンプルキッチンとの相性もバッチリです。
ライトを灯すとエイジングを重ねたような濃淡が浮かび上がるのも素敵。
素材と加工とフォルムの妙で、決して派手ではないのにも関わらず心地よい存在感を放っています。
お気に入りキッチンアイテム、教えてください
少し視点を変えて。
愛用のキッチングッズのエピソードから、こりのろっさ さんがどのようにキッチンを使っているかをノゾキミさせてもらいましょう。
staub(ストウブ)のお鍋/ピコ・ココット
とにかく長く使える「良い鍋」を、1つは持っていたいと思い購入しました。
鉄製と違い、シーズニングなどのお手入れが不要で使いやすい。
調理方法を選ばず、煮物・カレー・シチュー・揚げ物など何でも使えるので重宝してます。
VitaCraft(ビタクラフト)のフライパン
以前はテフロン加工のフライパンを所持していて、最初は使いやすかったのですが、テフロンが剥がれたら買い換える、を繰り返すのが勿体ないと感じてしまって。
なのでストウブのお鍋同様、とにかく長く使える「良いフライパン」を持っておきたいと思い購入しました。
鉄製なのでシーズニング等のケアは必要ですが、これで焼くお肉やお野菜が本当に美味しいこともあり、ケアの工程も苦になりません。
マルチグリドルパン
キャンプ用に買いましたが、今では家でも大活躍。
表面に特殊な加工を施しているおかげで、鉄製にも関わらず焦げ付きにくいのが最大のポイント。
しかも軽くて扱いやすく、直火はもちろんIHも使用OKというすごいやつです。
そのまま食卓に出しても映えてくれるので、本当に重宝しています。
こりのろっささんの台所拝見まとめ
モノのセレクトはもちろん、余白を活かした配置バランスからもこりのろっさ さんのセンスが垣間見えるインタビューでした。
また、キッチンからイメージできるかと思いますが、ほかのお部屋もびっくりするほどステキ!
そこで最後に、自分の理想を具現化するコツを教えてもらいました。
「こうしたい!」というお部屋の写真をスクラップしておくと便利です。
私の場合、ピンタレストで各部屋ごとに集めたり、写真では伝えられない箇所は「家づくりノート」に書き込んで、担当者さんやデザイナーさんにも共有しました。
とは言え、予算などの都合で理想通りになっていない箇所が大半なのですが……(笑)
「キッチンも家具の一部」ってステキな考えかたですよね。
うちはオットが転勤族なのでマイホーム購入は諦めているのですが、もし自分が作り上げるならこうありたいと強く思わせてもらいました。
こりのろっさ さん、ありがとうございました!
ABOUT:こりのろっさ
築38年の中古マンションを購入して、フルリノベーションした家に家族3人で暮らしています。
インテリア・料理・アート大好きなしがない主婦です。
all photo by こりのろっさ
\台所図鑑初の書籍、好評発売中 です!/