完璧すぎないキッチンづくり│家サウナ運営夫婦の「生活のにおいがする」お台所

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キッチン インテリア
完璧すぎないキッチンづくり│家サウナ運営夫婦の「生活のにおいがする」お台所
  • 誰の台所?:藤井早規さん、孝太郎さん(30代・会社員)
  • 間取り:リビングダイニングキッチン(キッチンは約3畳)
  • 設備:オーダーメイドのシステムキッチン/造作対面L型(120cm + 100cm)
  • お家と住人:西宮市にある築30年の戸建て(フルリノベ済・4LDK・約78㎡)/夫婦と動物たち(ウサギ・ヤモリ・ヘビ)

※2023年7月時点の情報です

タップできる目次

将来のために我慢するのではなく、いまもほどほどに楽しみたい

自宅サウナ 水風呂

人はどのような生活観念を持ち
暮らしているのか?その答えはズバリ
生活感が出やすいキッチンにあり!

十人十色な住人さんの
生きかたや趣味趣向を、
家庭でいちばん生活感が出るであろうキッチンからノゾキミさせてもらおう

という好奇心からスタートした「台所拝見」。
今回は自宅サウナー・蒸風呂好太朗さんのご紹介で、同じく自宅サウナーの藤井早規さん・孝太郎さんご夫妻が主人公です。

結婚後、繁華街にほど近いビジネス街で暮らしていた藤井さんご夫妻。
最寄りの駅は乗り入れも多く、近辺には美味しい飲食店も豊富でしたが「これからは静かに暮らすのもいいかも」という思いから、引っ越しを決めます。

その後、近辺の家の景色がよく目の前に広い家庭菜園があったこと、サウナ室とチラー(冷却水循環装置)を設置できることが決め手となり、現在のお住まいを購入してフルリノベーション。
平日は目の前の家庭菜園で野菜が育つを見ながら在宅勤務に勤しみつつ、予約の入った休日は家サウナ・SaunaKanitを運営する生活を送っています。

──「家サウナの運営」ってはじめて聞いたかもしれません。

早規さん:運営と言っても、自宅のサウナ・水風呂・ととのいスペースを知人(リアルに面識がある人限定)に貸すというだけなんです。「サウナを作ったらとってもよかったからおすそわけするね!」の感覚なので、みんなには銭湯気分で遊びに来て欲しい。これは奈良県にあるルチャ・リブロという私設図書館の影響です。ちなみにKanitというのはフィンランド語でうさぎの意味で、ととのいスペースに愛兎・いがぐり がいることから命名しました。

※人文系私設図書館Lucha Libro(ルチャ・リブロ)・・・青木真兵しんぺいさん・海青子みあこさんご夫妻が自宅の一部を開放して営んでいる私設図書館

──実際に拝見させていただきまして、想像していたより広くて驚きました。それと下世話なんですけど、高そうだなぁと。

早規さん:うちのようなリフォーム型だと、けっして安いとは言えないかもしれません。でも、老後に向けてある程度備えるのは大切ですが、人生なにが起こるか分からないですよね。ならば将来のために我慢しすぎるのではなく、いまも老後の一部としてほどほどに楽しみたい。その気持ちが家サウナの設置にも繋がった気がします。

生活のにおいや人間臭さに魅力を感じる│実用性と見た目の両立を目指して

ゼヒトモ リフォーム

キッチンツールやスパイスの収納にはtowerシリーズで揃えて統一感をもたせながら、よく使うモノをよく使う場所に配置。なにもかもしまい込まないようにしているのは、生活のにおいがする空間であって欲しいという願いからです。

孝太郎さん

僕たちが心がけているのは、キッチンだけでなくどの部屋も完璧すぎず、人間の素朴な心身を感じるような空間づくりをするということです。

生活のにおいや人間臭さに、夫婦そろって魅力を感じるからかもしれません。

ひとり暮らしをしていたときはとにかく安いモノで揃えていたので、色もテイストもバラバラだったという早規さん。
30代に突入したいまは仕事やお金にも余裕ができて、20代の頃にやってみたかった「実用性と見た目を両立したキッチン」を体現されています。
もちろんそれは値段が理由で諦めることがほぼ無くなったというだけで、あれもこれもと散財しているという意味ではありません。好きなモノを揃えられるというのは社会人として頑張ってきたあかしでもあり、キッチンと同じくいまも成長過程なのです。

早規さん

吟味して選んだモノに囲まれていると、ちょっとした家事ストレスも和らいでくれます。

お気に入りポイント①:レトロ感のある窓

ゼヒトモ リフォーム

「雰囲気がよいので」と、リノベーション時にあえて残した格子入りガラス窓。
平成レトロな印象を受けるのもそのはず、約30年前に出回ったタイプで最近では見かけることも少ないのだそう。
レシピ本やお掃除用洗剤を置いているところからも、生活のにおいがする空間であって欲しいという気持ちが伝わってきます。

お気に入りポイント②:キッチンとサウナ空間を仕切るカーテン

キッチン カーテン

リネンらしいシャリ感と、うぐいす色のやわらかい雰囲気。ご夫婦のイメージにピッタリなこのカーテンは、リノベーションを施工したシンプルハウスさんに頼んでオーダーしてもらったものです。

これをサッとひらくと……。

目の前にあらわれたのは、冒頭にもあげたととのいスペース
そうなんです。このカーテンがキッチンとサウナ空間を仕切る、いわばサウナの出入口のような役目を果たしているのです。

──キッチンの奥に他の空間、しかもそれがサウナっていうのは珍しいですよね。カーテンで仕切られているのも風情があるというか。

早規さん:扉を付けて完全に仕切ってもよかったのですが、ゆらゆら風になびく麻のカーテンでリラックス効果を演出できたらと考えたんです。それに、病院や保健室のベッドみたいなカーテンで仕切られた空間って、なんだか落ち着くと思いませんか?「完全な密室じゃないけど自分だけのエリア」という感じで安心するし(扉を付けるより)コストを抑えられたという点でも大満足です。

ゼヒトモ リフォーム
ゆるやかなカーブレール

どうしてる?気になるアレコレ

読者さんから「見たい!」というリクエストが多い、収納照明も拝見させていただきました。

オープン収納は統一感を大切に

設計時は決めかねたものの、将来的に食洗機を設置する可能性があることや予算面が理由で採用したフレームキッチン(スケルトンキッチン)の下は、無印良品のラックを使ってオープン収納に。
収納用品の色やテイストを合わせてバランスよく配置しているので統一感があります。

奥にあるレンジ台の上も飾り棚を用いたオープン収納で、こまごまとした日用品はカゴに放り込みながらも大きい調理器具やお皿などは「佇まい自体がかわいい」という思いからある程度まとめてそのまま置かれています。

オープン収納で気になるのはホコリだと思いますが、早規さんいわく「使用頻度の低いお皿などは使う前にサッと洗い、少なくとも隔週でラックの拭き掃除をしているので案外大変ではないですよ」とのこと。

統一感で選んだキッチン照明

すべて同じタイミングで購入した照明たちは、カーテンと同じくシンプルハウスさんで手配してもらったもの。
シンプルハウスさんは施工だけでなく、ビンテージ家具・アートギャッベ(手織りの絨毯)・インテリア雑貨の販売もされているので、空間全体をコーディネートできるのが強みなのだとか。

ワークトップ上のペンダントライトは「小さすぎて暗いかも?」と心配していたものの、主照明が温白色のダウンライトなのでまったく問題なし。
ダクトレールで繋がっているダイニングからリビングには、デザイン違いだけど統一感のあるペンダントライトに暖色の電球を灯し、ハンギングプランターとドライフラワーをアクセントにしました。

お気に入りキッチンアイテム、教えてください

少し視点を変えて。
愛用のキッチングッズのエピソードから、藤井さんがどのようにキッチンを使っているかをノゾキミさせてもらいましょう。

Plakira(プラキラ)のゆらぎタンブラー

──とっても軽くて使いやすそうですね!どちらで購入されましたか?

早規さん:片山津温泉の民宿に泊まったときに物販スペースで購入しました。ガラスのような風合いですが、1000回落としても割れない「トライタン」という素材で作られていて、その名のとおり「ゆらぎ」のある飲み口は薄くて飲みやすく、いま一番気に入っているキッチンアイテムです。

孝太郎さん:金沢のクリエイターさんが出掛けた製品らしく、その民宿では(販売だけでなく)お客様向けとして実際に使用もされていました。地元を盛り上げたいという気持ちが素晴らしいなぁと思っていたので、こうやって紹介できて僕たちもうれしいです。

三田みどり

トライタン/Tritan™で作られた食器類は、その強度と透明度からホテルやサイゼリヤなどの大手飲食店でも使われているそう。

お子さんがいるかたには「ベッタビーンスタークの哺乳瓶と同じ素材」と伝えたほうが分かりやすいかもしれませんね。

KINTOのトラベルタンブラー 500ml

──こちらはタンブラー好きの孝太郎さんが猛プッシュされているとのことで。

孝太郎さん:そうなんです。360度どこからでも飲める形状かつ氷やティーパックを受け止める飲み口で、最後まで快適に飲み干すことができるんですよ。本体は魔法瓶のような二重構造になっているので、保温保冷効果もまったく問題ありません。
パウダーコーティングのサラッとした質感やシンプルで構造で洗いやすい構造も気に入ってますし、これ以外のタンブラーは考えられないほどパーフェクトなタンブラーだと思っています。

阪本健氏の器たち

──どれもドンピシャで好みです!私も欲しい!

早規さん:ふふふ、ありがとうございます。阪本さんの作品にはじめて触れたのは、大阪にある坐摩いかすり神社(通称ざまさん)でした。ざまさんの境内には陶器神社があって、毎年開催される「せともの祭」の行事であるお茶会の手伝いとして参加したのです。
そのときはコーヒーカップと小鉢だけ購入しましたが、近所のショッピングモールへ出店される機会を狙って、自分へのご褒美として毎年1つ買い足しています。

三田みどり

本当にかわいい器だなあとまじまじ見ていたら、表千家茶道を習われている藤井さんがお抹茶を点ててくださいました。
濡羽色ぬればいろ釉薬ゆうやくに相まって抹茶が映えますねえ。

阪本健 陶芸

ふたりで作り上げる空間であるということ

──夫婦でキッチンを作り上げるにあたって、お互いに気をつけていることはありますか?

早規さん:ふたりで使うにはすこし狭いので、どちらかが作業をしているときは無理せず時間を置いてから使うようにしてストレス回避しています。また、リノベーション時は一旦私のほうでレイアウトを決めたのですが、夫に「どう思う?これでいいかな?」と必ず確認しました。

孝太郎さん:レイアウトはふたりで相談しつつ、使い勝手のよさを考えるのは妻のほうが上手なので、モノの配置は基本的にお任せしています。あとはふたりともキレイ好きということもあり、汚れたらすぐ掃除するなど衛生面はとても気をつけていますね。

──モノの配置は早規さん担当とのことですが、もしご主人が違う場所に置いてしまったらどうしてますか?ちなみに私は秒で注意します(笑)

早規さん:私も秒で注意します(笑)それに、その場で伝えたほうが分かりやすいと思いますし。もし夫に反論されたとしても、彼が提案するほうが良いと思った場合は場所を変更することもあります。まだまだ未完成なので、そのときに合う最適を試しながら少しずつ作り上げていこうと思っています。


三田みどり

まわりの空気がスッとキレイになるような澄んだ雰囲気のご夫婦でとっても話しやすく、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

早規さん、孝太郎さん、ありがとうございました!

ABOUT:藤井早規

Sauna Kanit

自分の場所をつくりたくて、西宮市にある家の中にちいさなサウナ「Sauna Kanit」を設けました。

リアルで面識のある方だけですが、土日祝に解放しています。
ととのいスペースにうさぎとへびとやもりがいます🐰🐍🦎

ABOUT:藤井孝太郎

いるかよりも

「Sauna Kanit」運営の夫です。
関西で活動中のバンド「いるかよりも」のギターボーカルとしても活動しています。

三田みどり

大阪近郊でリノベーションに興味があるかたは、施工を担当したシンプルハウスさんのHPもぜひチェックして欲しいとのこと!

all photo by 三田みどり

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