使いやすさ最優先の台所|食べ盛りな子供3人の胃袋を支えるコックピット
- 誰の台所?:はなえさん(40代/子供4人のシンママユーチューバー)
- 間取り:ダイニングキッチン(キッチンリビング合わせて6〜7畳)
- 設備:クリナップのシステムキッチン(コルティ)/壁付けI型(1800サイズ)
- お家と住人:関東地方にある築30年のアパート(3DK/約56平米 )/本人+お子さん3人の4人暮らし
ミニマリストでコラムニストで整理収納アドバイザーの40代主婦。夫と猫と犬(聴導犬の候補犬)と1DKの激狭賃貸マンションで暮らしています。
連載:Yahoo! クリエイターズ・ガジェット通信・東洋経済オンラインほか
安くておいしいごはんを手早く生み出す!生活感満載な等身大の台所
はなえさんは4人のお子さんを持つシングルマザー。
派遣で事務のお仕事をしながら、ユーチューバーとしても活動中です。
日々の食事の支度や、家計運営、お買い物や掃除など日常を切り取った動画のチャンネル登録者数は、なんと2.6万人。
汚部屋からミニマリストを目指してYouTubeをはじめたところ、料理動画の反応が良かったことから、投稿のメインになっていったそう。
かくいう私もはなえさんのYouTubeのファンで、中でも特に節約料理の動画が大好き。
普通のものしか作らない自分の料理風景に、需要があるなんて全く思っていませんでした。
手際よく安売りの食材や冷蔵庫のあまり物を使って、おいしそうなごはんが生み出されるキッチンは、飾り気がなくてシンプルでとっても使いやすそう。
なんとも等身大でいい感じなのです。
ということで、はなえさんのお台所の全貌を見せてくださいっ!
人はどのような生活観念を持って生活しているのか?その答えはズバリ、生活感が出やすいキッチンにあり!
ということで、十人十色な住人さんの「生き方」や「趣味趣向」を、家で一番生活感が出るであろうキッチンからノゾキミさせていただきます。
リセットされない働き者のキッチン
家族が1番楽しみにしている食事、生活時間がバラバラになり始めた子供たちと顔を合わせられる時間である食事の時間を大切にしたい。
小・中・大学生と食べ盛りの3人のお子さんの胃袋を支える台所は、毎日フル稼働中です(ご長男は独立されています)。
キッチンには常に誰かがお腹を空かせたり、喉が渇いたとやってくる、年中無休、常に洗い物が残っている、休まない、休めない働き者のキッチンです。
使いやすさ重視!調理動線を考えてモノを配置
はなえさんにとって、台所は家族の胃袋を支えるコックピットのような場所。
操縦席のように移動せず、手を伸ばせば届く範囲によく使うものを配置しています。
180センチ幅しかない小さめキッチンの調理スペースを有効に使って、すいすいとお料理を作っておられます。
仕事から帰ってきて疲れていても食事の支度がスムーズにできるよう機能重視で、できるだけ調理中の導線を短くするよう意識して、出しやすさ、使いやすさと片付けやすさが最優先。
おしゃれで素敵なキッチンに憧れるけれど、生活感をなくすために何もかもを見えないところにしまいこんだり、商品のラベルを剥がしたり、デザイン重視で容器に詰め替えたりはしていません。
わかりやすさ最優先!家族みんなが片付けられるざっくり収納
収納は何よりも戻しやすさが大切なのでざっくり分類で良しとしています。
自分だけがわかる細かいルールを設けると他の人が参加しにくくなるので、多少見た目が悪くても、不便でもまずはわかりやすさを重視。
家事を家族で当番制にしているので、細かいことを気にしないタイプの当番が多少荒らしてもなんとかなる収納がモットーです。
高くて使いにくい吊り棚は詰め込みすぎず、ゆとりを持たせて収納。
上段は取っ手付きのストッカーで取り出しやすく。
サイズがばらばらで保管に困る保存用タッパー(食品コンテナ)はカゴで管理しています。
投げ込み収納にしているので、吊り棚の扉を開けてカゴの中にポイポイで片付け完了。
使うときはカゴごと取り出して、使いたいサイズを吟味。
これはステキなアイデア。風通しも良くて衛生的に保管できてイイ!
調理器具もとりあえずスタンドに投げ込んであればOK。
ルールが簡単で覚えやすく、アクション数を減らしているので、片付ける際の面倒臭さを軽減できます。
しかも、使う際も取り出しやすいよね。
家の中心は台所!家族みんなが集います
リビングを兼ねたダイニングキッチンは、まさに家の中心。
玄関入ってすぐの間取りのため、家のどこに行くにもこここを通る必要があります。
食事の時は家族みんなでテーブルを囲み、それ以外の時も、長女がメイクをしたり次女が宿題や工作をするなど、誰かしら何かをしているので、料理や片付けをしながら、色々な話をしています。
家族がそれぞれの部屋にいてもキッチンにいれば様子がわかりますし、ここからだと指令も出しやすいです。笑
このお台所、間取り的にも家の中心ですが、精神的にも家の中心なんですね。
抜け感をつくって、広さを感じさせるレイアウト
6畳ほどと決して広くはないはずなのに、生活動線を考えたうえで最小限の家具をうまく配置してあるので、圧迫感ナシ。
高さのある収納を手放して低めの家具を壁際に置くことで圧迫感をなくすほか、この部屋の長辺かつ、家族が一番見るテレビの方向に、テレビ意外の家具を置かないことで、抜け感を作り部屋を広く見せています。
また、ローテーブルを部屋の中央に配置することで、視線は遮られず部屋を広く見せる効果もあります。
ダイニングセットを部屋の真ん中に置くと、家が狭く見えるし、椅子の立ち座りにスペースも必要になるもんなぁ…。
ローテーブルにキャスターがついているのも、掃除がしやすそうでイイネ。
玄関はゆるく仕切って圧迫感なく隠す
玄関ドアを開けると家の中が丸見えな上に、冬は寒いエントランスはさまざまな工夫で克服。
腰高の靴箱と本棚を配置して、ゆるく空間をしきっています。
さらにプリーツブラインドで視線や寒さは遮っているんですね。
プリーツブラインドで目隠しをしつつも、透け感があるので玄関が真っ暗になりません。
キッチンのお気に入りポイント教えてください
はなえさんにキッチンのお気に入りポイントを伺いました。
どれも、最初はデメリットだったことを、発想の転換と工夫でメリットにして「お気に入り」にしておられます。
玄関入ってすぐというキッチンの間取り、幅狭のガスコンロ、自粛期間中の家時間など、ともすれば諦めてしまいそうな環境を、前向きに捉えて楽しむ姿勢がステキです!
間取りが悪いから、キッチンが狭いからと家を諦めてしまわず、デメリットをメリットにする工夫を見習いたい!
慣れれば狭さがメリットに!コンパクトサイズのビルトインコンロ
食べ盛りの家族の食事を作るのは少し使いにくい斜めに配置された2口コンロ。
最初は不便だと思っていましたが、横の動きも最小限ですむし、調理の順番など工夫すればガスを無駄遣いすることもなく今となってはこのコンパクトさが気に入っています。
窓辺の癒しスポットには、観葉植物とユニコーン
コロナ禍の自粛生活中に観葉植物にハマってしまい、グングン成長するので株分けをしていったら、いつの間にか増えていました。
せっせと植物の世話をしていると子供たちから「緑のおばさん」と呼ばれます。
1日を通して一番日当たりのいい場所がここで、水やりや手入れも家事の合間にできるし、愛でながらお茶やお酒を飲むのも楽しいです。
子供の作った作品が並ぶこともあります。
今は図工で次女が作った木製のユニコーンが見守っています。
どうしてる?気になるキッチンのアレコレ
台所図鑑の読者さんから「見たい!」というリクエストが多い収納と照明についても伺いました。
引き出し式食器棚
以前は中古で譲り受けた家具を食器棚として使っていましたが、やっと自分で選んだものに買い換えることができました。
選んだ基準は収納しやすく取り出しやすい引き出し収納、掃除のしやすいように足付きのもので色味が他から浮かないもの。
何時間もかけて家族で組み立てたものなので愛着があります。
大好きなお酒を並べてみたらさらにキッチンに立つのが楽しくなりました。
料理をおいしく見せてくれる換気扇についているランプ
いい仕事をしてくれる換気扇に元々ついていたランプ。
最初はこんなの役に立たないと思っていましたが、YouTubeの動画を撮影している時にあるとないでは大違いで、これがないと動画で料理の色が美味しそうに見えません。
ゴミ袋スタンド
動画のコメントで質問が非常に多かった商品。本当は山崎実業さんのが欲しいですが我が家は安くて軽い百均です。
ゴミ袋はもちろん水分も匂いも漏らさないパン袋。
ゴミ袋だけでなく、ジップバッグに液体を注ぐ時や、タンブラーを乾かしたりするのにも便利です。
\本家、山崎実業 towerのゴミ袋スタンド/
レトルトトング
飲食店勤務時代よく使っていたものが非常に便利だったため購入。
レトルト食品だけでなく袋の味噌を最後まで絞り出したい時、シャンプーリンスの詰め替え時にも大活躍です。
洗いやすいのもお気に入りポイントです。
我が家での愛称は「壊れたトング」ですがみんなから愛されています。
ヘンケルスのステンレス包丁&包丁研ぎ
視聴者様から頂いたもの。
主婦になってからずっと憧れていたヘンケルス。
今まで何度かあった包丁の買い替えのチャンスでいつも結局安物を買って済ましてきたのですが、実際使ってみたら切れ味はもちろん、持った時のバランスや継ぎ目がないスタイリッシュな佇まいと手入れのしやすさに大興奮でした。
包丁とぎも無駄な装飾なく、主張せず仕事だけをしっかりこなす真面目な子です。
魚を捌くのが趣味なのですがこの三徳包丁でなんでも裁きます。
はなえさんの台所は、飾り立てたモデルハウスみたいなキッチンともちがう、モノだらけの昭和のお母ちゃんのお勝手とも違う、使いやすさ最優先のコックピットでした。
真似したいとこたくさんあった!
家具や家電のレイアウトも工夫してあって、広々暮らしやすそうです。
はなえさん、ありがとうございました。
all photo byはなえ
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