築29年賃貸マンションに夫婦と愛鳥たち│とにかく掃除の手間を省きたいお台所

- 三田みどり(40代女性/台所図鑑管理人)
- 築29年の賃貸マンション(2LDK)/夫婦とオウムなどの動物たち
- サンウェーブのセクショナルキッチン/壁付けI型(約210cm幅)
※2025年2月時点の情報です
築古賃貸マンション、引っ越します

十人十色な住人さんの生きかたや趣味趣向を、家庭でいちばん生活感が出るであろうキッチンからノゾキミさせてもらおう。そんな好奇心からはじまった「台所拝見」。
今回の主人公は、このサイト「台所図鑑」の管理人である私、三田みどりです。
じつは数か月後に引っ越します。わが家のキッチンは以前も紹介しましたが、最後の状態を残したいと思ったので、大幅な加筆修正を加えて新たに記すことにしました。
最初にお伝えしておくと、おしゃれもへったくれもない普通のキッチンです。見た目以外で普通と違う点を挙げるなら、キッチン横のリビングにオウムが居ることでしょう。いや少数派すぎるわ。
築29年の築古賃貸マンションで、鳥たちと快適に過ごしたい。それだけを目標にしました。
「こんな暮らしもあるのね、ふ~ん」くらいの軽い気持ちでご覧ください。
ズボラ+(やや)キレイ好き=こうなる

わが家で飼育している動物たちは、オウム1羽、インコ4羽、ヤモリ3匹、カエル3匹。温度管理やお世話がしやすいという理由からキッチン横のリビングで生活させています。
動物たちが居るLDK。
この一節を目にするだけで想像できるかと思いますが、ほかの部屋より汚れやすいです。
しかしキッチンの油汚れや水あか、飛び散るエサや羽は序の口で、最大の汚し屋はオウムくんの身体から大量に出る「脂粉」という細かい粉。
健康なオウムであれば毎日積もるほど、それはもうワッサー! と出るのです。

すべての脂粉が部屋に舞うわけではありません
脂粉を「汚し屋」と言いましたが、もちろんオウムくんは悪くありません。「今日も元気だね」のバロメーターなので、飼い主は「こういうもん」だと割り切っていますし、割り切れなければオウムとは暮らせないかも。
※オウムだけでなくほかの種類も出ますが、その量は種類や環境によって異なります
でも気になるもんは気になるのです。うっかり掃除を見落とした箇所を指でピーってなぞると、脂粉がごっそり取れちゃう。私の相棒は空気清浄機と掃除機とエアダスター。ワンちゃんネコちゃんと暮らす方も同じではないでしょうか。
キッチンのテーマは「清潔が第一、見た目は二の次」

私は都合のいい(やや)キレイ好きです。気になる箇所はとことん気になるけど、気にならない箇所はとことん気にならない。
冷蔵庫の上やセードは毎週掃除するし、飛んだ水滴は毎回拭き上げるけど、冷蔵庫の裏はホコリがコンテンポラリーダンスを踊っているし、水切りラックには水あかが残ってる、ってな感じ。
都合のいい(やや)キレイ好きの私にとって、ホコリや水あかは「掃除しなきゃ」と思わせられる憎い存在なだけで、掃除なんて一生したくないし、ぐうたら寝て暮らしたい。しかし、ホコリも油汚れも容赦なく許可なく私の視界に入ってきます。
そんな私のキッチンテーマは「清潔が第一、見た目は二の次」。
掃除は面倒でイヤだけど、不衛生なのはもっとイヤです。いかに掃除がしやすいかを目指して、極力モノを少なくシンプルに。
置いているモノをどかして、その下を拭いて、また元の位置に戻すという作業が憎たらしいほど面倒なのに、やらないと気が済まない「ズボラ+(やや)キレイ好き」のキッチンは、こうなります。
キッチンでいちばん嫌いな掃除

言わせてください。断トツでシンクの掃除です。なぜならキレイにしてもすぐに汚れるから。
同じ理由でガスコンロの掃除も嫌いです。
でもやらなきゃ気が済まない。
シンク内は毎日キッチンペーパー+洗剤で洗い、毎週月曜にすべてのモノをどかしてクレンザーで洗い流しています。

面倒なのは掃除じゃなくて、私の性格だわ。
失敗したと思うこと
「見た目は二の次」と言ったものの、いまとなっては「チグハグだったな」と思う謎のこだわりがありました。三田の失敗エピソードです。
緑色のこだわり


なんということでしょう、ほんまにチグハグやないかい。当時の私はただの緑色オタクでした。
モノを選ぶとき、カラー名が「グリーン」であれば満足してしまい、色相・明度・彩度のバランスをまったく考えていなかったのです。
電子レンジなんて完全に水色だし、ガスコンロもこのとおり。


ワークトップに敷いている布きんとの相性もよくないですよね。「おしゃれにしたい」と思って選んだわけじゃなかったけど、チグハグにしたいわけでもなかったのに。
そんなこんなの反省があり、現在はなんとなく落ち着いた気がします。が! タラレバは続きます。


緑色グッズ多数、しかもフローリングとキッチン扉が濃いめの茶色なので、ベージュや白などの明るい色は似合わないと思い込んでいました。
生成り色のワークテーブルを濃茶で(素人)塗装して、カゴも同系色でまとめて。
買い替えたオーブンレンジも迷わず黒。
壁やタイルがホワイト系なんだから、家具や家電もベージュや白を選んで、かわいらしく仕上げてもよかったなあと思います。



築古のレトロっぽさに助けられました。そうじゃなければ、ただ重い雰囲気のキッチンになっていたような気がします。
鳥と暮らすうえで注意していること
キッチンには鳥類に危険なものがたくさん。
刃物、(鳥類にとって)有毒になる食べ物、熱湯、直火・IHの熱などは分かりやすいと思いますが、鳥類飼育に馴染みのない方にとっては「そんなことも危険なの?」と驚くものも。
なかでもガスや金属による中毒は経過が早く、死に至るケースも非常に多いです。
調理中のキッチンに鳥を入れないのはもちろん、ながら放鳥も絶対にやめましょう。
フライパン


鳥類は哺乳類と異なる呼吸器システムを持っているので、高温時(空焚き・空焼きなど)に発生するフッ素ガス(ポリテトラフルオロエチレン)を吸入すると非常に危険!!
わが家では、世界ではじめてフッ素樹脂を使わないノンスティックのフライパンを開発した「グリーンパン」のクリックシェフを愛用しています。


オーブンレンジ


新品のオーブンレンジには、製造時に使われた油や物質が付着したままです。そのまま加熱すると、鳥類にとって非常に危険なガスが発生し、吸入中毒を起こす危険性があります。
オーブンレンジを買ったあとは、鳥を安全な部屋・場所に移動させて空焚き・換気をおこなう
日々の使用時も、十分な換気を心がける(鳥を安全な場所に移動させるのがモアベター)
鳥を守るためにも、上記を徹底しましょう。
五徳


塗布されている耐熱燃料をかじって重体になったケースや、舐めただけで金属中毒様の症状が起こったケースなども。
サーキュレーター(ここに置くのはレアケース?)


エアコンを効率的よく使うために、サーキュレーターを冷蔵庫の上に置いています。
(万が一でも)鳥たちの脚が巻き込まれると危ないので、扇風機用のネットに入れて対策中。



もちろんリビングのエアコンも対策済みです。
お気に入りのキッチンアイテム
少し視点を変えて。
愛用アイテムから垣間見える、リアルなキッチンライフをノゾキミしてもらいます。
食器類






詳細を知りたい方はこちらをクリック
①林英樹氏作・釉刻紋茶碗
②↑と同じ和食器専門店で購入
③マイメン大木奈ハル子に作ってもらったオリジナル
④TODAY’S SPECIALで購入
⑤ACTUSで購入
⑥⑦茶屋町の雑貨屋で購入
⑧マライカで購入
⑨茶屋町の雑貨屋で購入
⑩marimekkoのラテマグ、友人から(器として使用)
⑪ファイヤーキングのキンバリーマグ
⑫バカラのミルニュイ&グローリア
⑬ボダムのパヴィーナ&スカル
⑭アラビアのパラティッシプレート、パープル&イエロー、14cm&21cm
⑮ubdyのおやこ四角皿 Lサイズ&楕円中深皿Mサイズ
⑯DURALEX(デュラレックス)のニセン&アンバーボウル
⑰オールドパイレックスのグラタン皿
収納量が少ないので、吊り戸棚の左側に収まる量を心がけています。オールドパイレックスのグラタン皿と、父が退職時にもらったバカラのグラスは実家から持ってきました。
とくにお気に入りなのは、ハル子が作ってくれた器とボダムのダブルウォールグラスです。


自動開閉ゴミ箱


ゴミを屋外で保管することに抵抗があり、室内でもニオイが漏れにくいゴミ箱を探しました。
ニオイはもちろんのこと、横に立つだけでサッと開いてくれるのが本当に快適!
先代ふくめて5年使用していますが、自動開閉ゴミ箱が無いと困るってくらいには重宝してます。


浮かせるスポンジホルダーUKIUKI


これのおかげでシンク周りがスッキリしました。
人間用のスポンジを通常タイプ、ペット用のスポンジを小さいタイプ(100均で買えます)で使っているのですが、ツメが多い通常タイプのほうが圧倒的に落ちにくいです。


リンナイのグリル無しガスコンロ


頻繁にグリルを使っていましたが、掃除が面倒すぎたので買い替えました。排気口の無いフラットなトップで、想像していた以上に掃除がラク。
めちゃくちゃおススメです。
オウムと暮らすために決めた家│新居も動物ファーストで


この家に決めたのは、結婚前から飼っているオウムのためでした。とんでもなく声が大きいので、普通のペット可物件ではご近所迷惑になります。
「声の大きいオウムが住める(もちろん物質的な防音対策はおこなう)」に加えて、災害対策として「山・川・海から離れた場所」を条件にしたものの、予算内の物件は内見すら断られまくる日々。
そんなとき、当時の同僚が「特殊な条件だし、ここに相談してみたら?地域密着型なら大家さんとの繋がりは太いと思うよ」と、知り合いの不動産屋さんを紹介してくれたのです。
おかげで「いままでの苦労は何だったの?」というくらいベストな物件が見つかり、即契約。
とても落ち着いた街で治安も良く、マンションの住人をはじめ、コンビニやクリーニングの店員さん、お医者さんや駅員さんも優しい方ばかり。
もちろん新居もこの街で探していたのですが、条件と予算が合わず離れることになりました。




いまは新居のリノベーション計画真っ最中です。この家で5年半過ごした経験を大切にして、私たち夫婦も動物たちもより快適に過ごせることを第一目標に頑張りたいと思います。
この家での生活はあと数か月残っていますが、記事にしたことでひと区切りできたかなと。
わが家よ、いままで本当にありがとう!
ABOUT:三田みどり


夫・オウム・インコ・カエル・ヤモリと賃貸マンションでのんびり暮らす主婦。長年のライフワークはボランティアで活動する環境系イベントの運営とバンドスタッフ。
服飾雑貨業界12年(OEM企画営業・DtoC企画生産管理)のち、なんだかんだあってサイト運営者となる。
エンリッチメントや動物行動学・応用行動分析学(ABA)を飼育下に取り入れ、バードライフアドバイザー2級を取得した愛鳥家でもある。