価値あるものを厳選して持つ│偏愛ミニマリストの熱量あふれるお台所
- 誰の台所?:ミニマログさん(30代男性・偏愛ミニマリスト)
- 間取り:ダイニングキッチン(キッチンの広さ不明)
- 設備:クリナップのシステムキッチン/対面I型(約180cm幅)
- お家と住人:都内にあるマンション(2LDK)/パートナーとのふたり暮らし
※2022年12月時点の情報です
「少しだけ、でもとびっきり良いものを」がライフスタイル
人はどのような生活観念を持ち
暮らしているのか?その答えはズバリ
生活感が出やすいキッチンにあり!
十人十色な住人さんの
生きかたや趣味趣向を、
家庭でいちばん生活感が出るであろうキッチンからノゾキミさせてもらおう
という好奇心からスタートした「台所拝見」。
今回は、自らを「偏愛ミニマリスト」と称するミニマログさんが主人公です。
ミニマログさんがミニマリズムに惹かれたきっかけは、ミニマリズムを生活に取り入れることで生き生きとした人生を取り戻すさまを描いた『あるミニマリストの物語』という本との出会いにあります。
その生きざまに感銘を受け、自分にとって価値あるものを厳選して持つ生活をおくるミニマログさんの「少しだけ、でもとびっきり良いものを」というライフスタイルは、キッチンにも色濃く反映されているのです。
テーマは「主役はあくまでも料理(食事)」
週に5日ほど自炊するミニマログさんにとって、キッチンはあくまでも美味しい食事を作るための場所。
いかに無駄なく効率的な調理をおこなえるかを重視して作り上げられました。
キッチングッズの一部を出しっぱなしにしているのも、合理性を求めた結果です。
たまに「ミニマリスト=(キッチンふくめて)ものが無い・少なくあるべき」と思ってるかたがいらっしゃいますが、それってミニマリズムを誤解してるような気がしますよ!
見せる収納を活用するキッチン
「モノはあるけどスッキリしてる」をコンセプトに、よく使うものは出しっぱなし=見せる収納を活用。
こだわりぬいて選ばれたモルトンブラウン
ほかの部屋に比べて多く感じるモノの数は、料理に対する熱量のあらわれと言えるでしょう。
――シンクまわりやコンロの横にモノを置くと水や油が飛んで汚れがちだと思うのですが、日々のお手入れはどうしてますか?
わが家は使うたびにセスキ水をスプレーして拭くだけで、本格的な掃除は週1って感じなのですが……。
日々のお手入れは三田さんと同じで、汚れたらクイックルのホームリセットをスプレーしてコストコのペーパータオル(バウンティ)で拭くだけですが、案外キレイな状態をキープできているんじゃないかと。
しっかりとおこなう掃除は、お互いが休みの日に「今日の15時から一斉掃除!」と決めて、EDMなどの音楽をかけてイベント化しながら一気に終わらせるようにしています(笑)
美味い食事は美しい器とともに
偏愛を冠するミニマログさんの、偏愛な一面が垣間見える重要なアイテムたちです。
竹俣勇壱氏のお皿とカトラリー
金属の板を金槌で叩いて作る鍛金(たんきん)と呼ばれる技法を用いた、彫金師/金工作家・竹俣勇壱さん
アンティークのような独特の風合いは、ひとつひとつ手で磨き上げられたからこその深みです。
竹俣さんの作品のおかげで毎日の食事が格別の体験に変わり「良い道具というのは、日常をも変えてしまうのだ」と驚いているのだそう。
二階堂明弘氏の錆器
味覚に関する本で「食器(視覚)は味覚に作用する。黒色は旨味を感じやすくする」という一節を読んだことがきっかけで出会った、二階堂明弘さんの器たち。
鉄分を多く含む土に、鉄粉と銅が主原料の釉薬で塗り重ねることで、美しく経年変化したアイアンのような仕上がりになっています。
その美しい見た目だけでなく、
私自身が作りだした器達は、そのままでは、まだ完成していません。誰かが手にとり使っていく事で器に新たな美が宿り、その人の物になっていく。
陶芸家・二階堂明弘 作陶展「経年美化」を10月15日(金)より開催 | PRESS RELEASE | IDÉE (idee.co.jp)
器は人の手で育ち完成していくという二階堂さんのお考えも、ミニマログさんの心を掴んだのでしょう。
\錆器のお茶碗紹介はこちら!/
Baccarat(バカラ)のタリランド
クリスタルのラグジュアリーブランドであるバカラ
朝食にスムージー・在宅ワーク中に炭酸水・ブレイクタイムにコーヒー・夜のお供にウイスキーと、使わない日が無いほどヘビーユースしています。
時短調理の救世主!バイタミックスとヘルシオ
ミニマログさんいわく「背面収納に並べられた2つの神器」。
どちらもほったらかし調理ができるため、手軽に一品(ひとしな)増やすことができます。
Vitamix(バイタミックス) V1200i
ミニマログさんが「野菜と果物の摂取量が格段に増えました」と太鼓判を押すアメリカ発のブレンダー・バイタミックスは、通常の咀嚼力では消化が難しい硬いものまでなめらかに砕くことが可能なパワフルミキサー。果物の皮・種・芯などに含まれ、健康寿命を伸ばす物質として注目を集める「フィトケミカル
ミキサー類ってお手入れが面倒なイメージですが、バイタミックスならブレンダーに水と洗剤を入れたあと高速回転してゆすぐだけ!
アボカドの種まで砕く驚異のパワーは、お手入れまで簡単にしてくれるのです。
ヘルシオのウォーターオーブンレンジ AX-RA20
引っ越しを機に買い替えたというオーブンレンジ。
その最大の特徴は「水だけで焼き、栄養素を守りながら素材本来の旨みや甘みを引き出せる」という過熱水蒸気調理機能です。
【8秒で読む】水で焼く?ヘルシオの過熱水蒸気調理とは
水を加熱する→水蒸気になる→さらに加熱する→100℃以上の気体になる
これが加熱水蒸気の正体。
この気体はガラスに当てると水滴が付きますが、マッチを近づけると発火し、紙を近づけると焦げて焼けます。
これが「水で焼く」のメカニズムなのです。
最初から最後まで水だけで焼く。家庭用オーブンでこれができるのはヘルシオだけなんですって。
「まかせて調理」機能で細かい設定は不要。
「揚げるor網焼き・焼く・蒸すor茹でる・炒める」の4つのうちいずれかを選択するだけで、常温・冷凍・冷蔵の食品でも同時に加熱してくれるすぐれものです。
もちろん、あたためや解凍などのレンジ機能もばっちり。
高性能トリプルセンサーのおかげで、グラム合わせ不要でらくらく加熱。同時加熱や解凍の種類を選ぶことも可能です。
どうしてる?気になるアレコレ
台所図鑑の読者さんから「見たい!」というリクエストが多い収納と、「どこに置くか?どんな形状を選ぶか?」を悩みがちな米びつについても教えてもらいました。
広くなったキッチン収納、今後の予定は
「引っ越したばかりで未完成なんです」とのことですこしだけノゾキミさせてもらいましたが、無印良品のトレーやファイルボックスで仕切られ、未完成とは思えないほどスッキリ!キャビネット収納の今後の予定としては、
- 回転式型のトレイを入れて、奥にあるモノを取りやすくする
- スパイスコーナーを作って、ゴチャついているスパイス類を整理する
- お皿を統一して積み重ね(もしくはディッシュスタンドで)収納できるようにする
など、広くなったキッチン収納を試行錯誤しながら、料理を作る時間も心地よく過ごせるような美しいキッチンを目指したいのだそう。
コンパクトですっきり│アスベルの密閉米びつ(2キロ用)
密閉タイプのスリムな米びつ。冷蔵庫のドアポケットや野菜室などの隙間にスッキリ収納できます。
注ぎ口のフタも兼ねた計量カップのおかげで、
冷蔵庫から取り出す→カップを取って注ぐ→カップをはめる という3ステップで計量を終えることが可能です。
――ふたり暮らしで2キロということは、白米はあまり食べないですか?
そうですね、毎日は食べないです。最近のメニューを挙げて説明すると、
火鍋+〆にうどん/チキントマト煮込み+パン/きのこパスタ/ステーキ丼/肉じゃがと副菜
など、白米ありきで考えず色んなバリエーションで作っているので、わが家はこの大きさでも充分なんです。
お気に入りキッチンアイテム、教えてください
少し視点を変えて。
愛用のキッチングッズのエピソードから、ミニマログさんがどのようにキッチンを使っているかをノゾキミさせてもらいましょう。
Kruk Garage(クルックガレージ)のレザーエプロン
J.M.Weston
「毎日使うアイテムだからこそ、趣向を凝らしたレザー製のエプロンが欲しい」と一片の妥協なく探しつづけた結果、ウクライナ・キーウに工房を構えるKruk Garage(クルックガレージ)というブランドに出会い、アメリカのマーケットプレイスを利用し購入しました。
やや厚めのサドルレザーであるものの、丁寧になめしたあとオイル加工されているおかげで、しっとりと柔らかな革質。
革靴と同じく長年愛用できる堅牢さと、経年変化も楽しめるところが魅力です。
減らす意識はない│偏愛ミニマリストのモノを選ぶ基準
──(私が知る)誰よりもこだわってモノを選ばれている印象があります。ミニマログさんのモノを選ぶ基準を教えてください。
モノによるので説明が難しいところですが……。
たとえば、書籍なら最初のページから面白いと感じるかどうか、香水ならトップからラストまで表情豊かに香りが変化していくかどうか、家電なら必要とする機能を備えているかつ家に置いて違和感がない見た目かどうかなど……ざっくり抽象化すると「素晴らしいと思うかどうか」になっちゃいますね(笑)
──では、モノを減らす基準はありますか?
減らそうと意識することはあまりなく、不要(この先使うことはない・見返すこともない・持っておく意味もない)と思ったら処分しているだけ、という感じです。
──最後にもう1点。モノを増やしたいor減らしたいと思ったとき、パートナーに対してどんなアプローチをされていますか?
共有部分については勝手に決めず、その都度お互いに相談することを心がけています。
「段ボールストッカーとビン・缶用のゴミ箱を置きたい」と相談したとき、最初は「そんなの必要ないでしょ」と難色を示されたのですが、最終的には合意を得ることが出来ました。いざ置いてみると「見た目がスッキリしたね!」と、彼女のほうが気に入ったみたいなんですけども(笑)
見た目や機能性はもちろん、ストーリーやブランド(作り手)のバックボーンまで深掘りしてモノを厳選する。
そんなミニマログさんの、リアルな生活感をノゾキミさせてもらえるインタビューになりました。
ミニマログさん、ありがとうございました!
ABOUT:ミニマログ
「少しだけ、でも飛びっきり良いものを 」が生活テーマの30代ミニマリスト。
今よりもっと素敵な暮らしに繋がるような話題をブログに綴っています。
all photo by ミニマログ
\台所図鑑初の書籍、好評発売中 です!/