築23年マンションをフルリノベ│昭和と令和を「半分こ」なお台所

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昭和初期のテイストをミックスしたリノベーションキッチン
  • 三田みどり(40代/主婦・台所図鑑運営)
  • 築23年の分譲マンション(1LDK)/夫婦とオウムなどの動物たち
  • リクシルのシステムキッチン(シエラS)/半独立I型(約240cm幅)  

※2026年9月時点の情報です

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昭和の趣を、令和の暮らしに

キッチンに置いた昭和箪笥の上の飾りつけ

十人十色な住人さんの生きかたや趣味趣向を、家庭でいちばん生活感が出るであろうキッチンからノゾキミさせてもらおう。そんな好奇心からはじまった「台所拝見」。

今回は、サイトの運営者である私のお台所です。

2025年に中古マンションを購入、その後フルリノベをおこない、同年7月に引っ越しました。
前の住まい以上に、自分の「好き」を詰め込んだお台所になっています。

リノベーション前のキッチンを入口から見たようす
リノベーション前のキッチン
リノベーション中のキッチンを入口から見たようす
リノベーション中のキッチン

キッチンのテーマは「昭和と令和を半分こ」

リノベーションキッチンの全体像
キッチンに置いている昭和箪笥
ミルクガラスのペンダントライトを付けていたのですが、
まったく使わないうえに貴石画を遮っていたので取りました

主役は岩谷堂箪笥(昭和箪笥)。キッチン消耗品や布きん、こまごまとした文房具、CDや本などを入れています。天板に敷いているのは、母の帯。菊花木(きくかもく/台湾に自生する樹木)の菓子鉢は、海外を行き来していた祖父が大昔に台湾で購入したそう。壁に掛けている貴石画も、祖父母の家に飾っていたものです。

キッチンの背面収納に採用した大阪格子戸のアンティーク建具
アンティーク建具の図面
枠を造作するため送ってもらった図面
サイズ変更などもおこなっているとのこと

存在感のある昭和箪笥に合わせたのは、時代家具専門店・古福庵で購入した大阪格子戸。大正~昭和初期に作られたもので、丁寧にリストア(復元/修復)されています。
長い年月を経た趣は残しつつ、現役バリバリで活躍してくれるのが、古道具の良さですねえ。

メグリウォールの壁紙と廻り縁、洗い出し風のフロアタイル
壁紙:サンゲツ FE76553(メグリウォール)
フロアマット:サンゲツ IS-2157

壁紙はざらりとした質感、フロアタイルは洗い出し風で、母方の祖父母宅のような「ザ・昭和初期」感を演出。廻り縁をつけたことで、全体の輪郭がはっきりしてくれたような気がします。

LIXILのシステムキッチン「シエラS」の全体像
食洗機は乾燥機能だけ使っています

昭和初期のお台所と言えばタイルかもしれません。私も大好きですが、材料費はともかく施工費がまあまあ高いんですよね……。
洗面台の一部にタイルを使って満足したうえに、目地の手入れが億劫なこともあり、普通のキッチンパネルにしました。

設備側(システムキッチン)にそこまでこだわりが無く、なるべく価格を抑えたかった私。
最初にショールーム見学へ行ったのは他社でしたが、選んだのはリクシルのスタンダードモデル・シエラSです。

LIXILのシステムキッチン「シエラS」を別の角度から見たようす

造作で昭和っぽい雰囲気を出すことも検討しましたが、新しい設備を入れるとなると、どう頑張っても「相性ばっちり」とはいきません。
だったら最低限の設備で、日々の掃除がしやすいほうがいいかなあと。タッチレス水栓を取り入れたのは大正解でした。

こだわった部分と、そうでないところの差が大きいのが私らしい。
でも、とにかく手入れがラクで快適なんです。

半独立型に│リノベビフォーアフター

2000年代に建てられたマンションのキッチン

リノベ前は対面型でしたが、あえて壁を造り半独立型にしました。理由は2つあります。

ヒヤリハットを防ぐため

リノベーション前のキッチンから見た廊下
ビフォー
LIXILのシステムキッチンとアンティーク建具を組み合わせたキッチン
アフター
生花を飾るのはキッチンと玄関、トイレだけにしています

コンロはIH※1、フライパンはPFASフリーのもの※2を使う、調理中は放鳥しないなど、できるかぎり気をつけているつもりです。それでも、相手は羽根が生えた動物。なにが起こるか分からないうえに、自分を信用できない。調理中のにおいや油煙も、なるべく吸わせたくありませんでした。

※1 五徳で金属中毒を起こす可能性があるため
※2 フッ素ガスで中毒を起こす可能性があるため


LDKとテイストを分けるため

リノベーション後のリビングから見えるキッチン
アフター
悩みまくっていて、未だに完成しません

キッチンに隣接するLDKは、ポストモダン風のインテリアにすべく、床も壁も白ベースに。
この違いすぎるテイストを、極力混ぜたくありませんでした。

チェアにハマりまくった

めちゃくちゃハマりました。とにかくずっと椅子を検索してた気がします。
ダイニングチェアは、ポリカーボネートやプラスチック製を中心に選びました。

Tom Vac Chair(Ron Arad/vitra)

ヴィトラのロン・アラッドデザイン「トムバック」ダイニングチェア

シンプルかつ有機的なデザインに一目惚れ。すでに廃盤だったため、フリマサイトで購入。コロッとしたフォルムがかわいくてたまりません。全色そろえて飾りたいと思うほど気に入っています。

Mr.impossible(Philippe Starck/Kartell)

カルテルのフィリップ・スタルクデザインのダイニングチェア

カルテルのゴーストシリーズが大好きなのですが、わが家のダイニングには微妙に合わず……。よりしっくりくるものを探していたときに見つけたのがこの椅子です。すでに廃盤だったため、コレクターさんから譲っていただきました。
普段はリビングに飾り、来客時のダイニングチェアとして使っています。

GOGOLA(Marcello Ziliani/SINTESI)

SINTESIのチェア

これも前出のコレクターさんから。SNSに投稿されていた写真にチラリと写っており、詳細をうかがったところ、なんと快く譲ってくださいました。普段はリビングに飾り、来客時のダイニングチェアとして使っています。

スタッキングスツール(カリモク60)

カリモク60のスタッキングスツール

キッチン用の椅子として、昭和っぽい雰囲気で、気軽に移動できるものを探していました。前の住まいでもカリモクのローテーブルを使っていたこともあり、ごく自然に決定。
調理中のひとやすみにぴったりです。

お気に入りアイテム教えてください

少し視点を変えて。
愛用アイテムから垣間見える、リアルなキッチンライフをノゾキミしてください。

田子美紀さんのお皿

田子美紀のガラス皿

田子さんの作品と出会ったのは3年ほど前。SNSで見かけて、あまりのかわいさに大興奮でした。すぐに「欲しい!」と思ったのですが、販売はクローズドの個展や催事がメインで、なかなか手に取ることができず。昨年、苦楽園のanjicoさんで開催された個展に当選(購入権)し、ようやくわが家に迎えることができました。

とにかくかわいい。どの角度から見てもかわいい。でも、わが家に来たからにはバリバリ働いてもらうべく、 たくさん使ってたくさん楽しみたいと思います。

磨きま専家(まな板削り)と関孫六のまな板

木製まな板と磨きま専家のまな板削り

木製のまな板は台所用漂白剤が使えず、汚れがしみ込みそうなのが気になるものの、刃当たりの良さは魅力ですよね。私が選んだのは、側面に樹脂塗装を施すことで水切れ・乾きが早い「関孫六の檜まな板」と、木製まな板の表面をやさしく削ってケアできる「磨きま専家」です。

汚れが気にならないわけではありませんが、この2つがあるおかげで構えすぎずに木のまな板を使えています。

ソーダストリーム

キッチンカウンターにソーダストリームを置いているようす

以前はケース買いで炭酸水をネット購入していましたが、置き場所を取るうえに、ペットボトルゴミが大量に出ていました。まわりの酒のみ友だちは、気づけばほとんどがソーダストリーム派。引越しを機に、ようやく私も購入しました。

重たいペットボトルを運ぶ必要は無くなり、ストック場所も不要。ゴミ捨ての頻度もぐんと減りました。使用頻度は高く、いまではキッチンの「一等地」に置くほど。満足度はかなり高いです。

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次亜塩素酸水の素

キッチンで次亜塩素酸水スプレーを作っているようす

約200ppmの濃度で作ったものを野菜室で保存し、1週間ほどで使い切っています。

ダイニングテーブルを拭いたり、生肉・魚を扱ったあとの包丁・シンク、ゴミ箱の消臭・消毒など。気になるところにサッと使えるので、欠かせない存在です。

それでも日常は続いていく

キッチンから見たリビングのペットスペース
オウムくんのケージは防音ケース(右側の大きい箱)に

わが家は1階にあり、その下は地下駐車場。隣はエントランスで、隣接する部屋があるのはもう片方の隣と上階のみです。さらに、窓はリビングと寝室の2か所なので、ロスト対策もしやすい。「とんでもなく鳴き声が大きいオウム」と暮らすにはもってこいの物件ということもあり、1度の内見で即決しました。

たっぷりの防音材を壁に入れて、鳥たちのケージを並べる棚も造作してもらいました。びゅんびゅん飛び回れる広さも確保しました。この家でみんなと暮らせることができて本当にうれしい。
そう思っていた矢先の昨年10月、1羽の愛鳥を亡くしたのです。

南米ガイアナ生まれのインコ
本当にかしこくてかわいい子でした

前日までよく食べよく遊び、体重も減っておらず、本当に突然のお別れでした。発作を起こして苦しむあの子に「お願いだから頑張って」と声を掛け続けてしまったことを、いまでも強く悔やんでいます。

当たり前だと思っていた日常が突然失われ、悲しくてたまりません。朝起こしに行ってもあの子はいない。声も聞こえない。呼びかけても嬉しそうにソワソワしながら近づいてくれない。

それでも、あの子がいない「日常」は続いていく。生きるために毎日ごはんを食べ続ける。
新しい日常を支えてくれるこのお台所を、私なりにしんでいきたいと思います。

ABOUT:三田みどり

三田みどり

飲み会大好き人間。ビール5杯目から徐々にヤバくなるので止めて欲しい。

服飾雑貨業界12年(OEM企画営業・DtoC企画生産管理)のち、なんだかんだあって主婦となる。

エンリッチメントや動物行動学・応用行動分析学(ABA)を飼育下に取り入れ、バードライフアドバイザー2級を取得した愛鳥家。

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