家事がラクになる|散らかりにくい仕組みを詰め込んだ台所
- 誰の台所?:大塚 奈緒さん(45歳女性/削ぎ家事研究室 室長、整理収納アドバイザー)
- 間取り:リビングダイニングキッチン(キッチン部分は8畳)
- 設備:エイダイのL字ステンレスキッチン(約240cm×180cm)
- お家と住人: 築10年の平屋(3LDK)/夫婦・息子の3人と犬1匹
※2022年3月時点の情報です
ミニマリストでコラムニストで整理収納アドバイザーの40代主婦。夫と猫と犬(聴導犬の候補犬)と1DKの激狭賃貸マンションで暮らしています。
連載:Yahoo! クリエイターズ・ガジェット通信・東洋経済オンラインほか
面倒な家事を削ぎ落とす、工夫が詰まったキッチン
今回拝見させていただくのは大塚 奈緒(おおつか なお)さんのお台所。
削ぎ家事研究室の室長として、ブログやYouTubeを運営している奈緒さんのテーマは「いかに毎日の面倒な家事を削ぎ落とし、時間に追われず充実した日々を過ごすか」。
スッキリシンプルなキッチンには、ズボラでも散らからない仕組みが詰まっています。
白くて明るい空間は清潔でおしゃれ。
キッチンの効率化のヒントいっぱい、真似したいアイデアいっぱいです。
人はどのような生活観念を持って生活しているのか?その答えはズバリ、生活感が出やすいキッチンにあり!
十人十色な住人さんの「生き方」や「趣味趣向」を、家で一番生活感が出るであろうキッチンからノゾキミさせてもらおう!
動線と視線も考慮して効率化、家事がはかどる台所
奈緒さんのキッチンは、家事の効率化と見た目のスッキリを最優先した、開放感のある白い空間です。
モットーは「置かない」「敷かない」「掛けない」。
どかして掃除するのが面倒だからという理由で、家具は極力排除。
冷蔵庫や電子レンジなどのキッチン家電は、リビング側から丸見えないならないように袖壁をつけて視線を遮ることで生活感を隠し、出しっぱなしで使いやすいのに見た目スッキリを実現。
コンセントの位置も、使いやすさにこだわって配置しています。
身長に合わせてキッチンカウンターは低めに設定
キッチンを設計する際に、オープンキッチンのカウンターはできる限り低くしました。
カウンターを低くすると、受け渡しが便利に。
料理を出したり片付けたりする際に、腕を上げる角度が浅くなるので体への負担が減ります。
ささいなことと考えがちですが、ちょっとしたおっくうさを、コツコツ取り除いていくことで、日々の暮らしは格段に快適になります。
オープンなのが好きというか、隠すのが嫌い。
カウンターで覆い隠そうとすると、余計に散らかると思っています。
食洗機を卓上型にして水切りカゴと兼用
食洗機をビルトインではなく卓上型にしたのも工夫のひとつ。
卓上型のものなら開けっぱなしにしておけば、水切りカゴの代わりとしても使え、水切りカゴのスペースが必要なくなります。
さらに腰壁の高さを調整してダイニング側から食洗機を見えなくしました。
ゴツい見た目の食洗機が丸見えだと圧迫感がありますが、隠すことでスッキリしました。
シンプルすぎる!?サブのキッチン照明
サブで使っているキッチン照明はなんと、裸電球でした。
その理由は、虫が入らない。ホコリが付きにくい。
メイン照明はスポットライト的なやつですが、それも虫が入らないデザインを選んでいます。
なるほど。
電灯カバーを掃除する時に、小さい虫の死骸がはさまってのってイヤだもんなぁ。
掃除しやすい&管理しやすい、目からウロコなキッチンの収納アイデア
奈緒さんのキッチンは、収納にも工夫がたくさん。
食器は基本、家族の人数分だけ。
よく使うモノは取り出しやすいように、ゆったり収納&なるべく立てて収納。
水を入れてからコンロにかける鍋はシンクの下、そのままコンロにかける鍋はコンロの下。
お米を炊くための圧力鍋はお米と一緒にシンクの近くだけど、蓋はコンロの下など、収納場所も生活動線に合わせて最適化しています。
レイアウトは間取りにもよるので、真似できないことも多いけど、収納のアイデアや、アイテム選びは超参考になるぅ。
100均やアマゾンで手軽に買えるアイテムで、お金をかけずに家事を効率化できる、目からウロコのアイデアがいっぱいやんな。
冷蔵庫収納はカゴで区分け整理
冷蔵庫の中はカゴ収納に。
見た目スッキリはもちろんのこと、ジャンルごとに分類することで食材の管理がしやすくなります。
カゴごと取り出せば、冷蔵庫の冷気が逃げる前にドアを開閉できるのもメリット。
冷蔵庫は奥行きが深いので、奥に仕舞い込んだものは地層になって溜まって、化石になったキムチや、賞味期限切れのねりからしが発掘されるという心配からも解消されます。
そして何より、カゴに入れておくことで冷蔵庫の棚が汚れにくくなり、冷蔵庫の拭き掃除の回数が減らせます。
引き出しの底にはペットシーツ!吸水性抜群で汚れをブロック
ゴミ箱の底や、キッチンキャビネットの中、冷蔵庫の野菜室に敷いているのは、なんとペットシーツ。
なんせペットのおしっこを吸うためのシーツなので吸水性はバッチリ。
汁っぽい汚れにぴったりです。
汚れたら交換するだけでOKなので、掃除の手間が大幅に軽減されます。
お気に入りキッチンアイテム、教えてください
奈緒さんのモノ選びの基準は、凸凹が少なく掃除しやすいモノ、食洗機が使えるモノなど、いかに片付けがラクになるかを重要視しています。
洗うのが面倒なモノが嫌いなので、重くて大きいお鍋は使わず、小さい鍋で調理する。
フライパンだけでなく鍋も、汚れが落ちやすいフッ素加工を使うなど、使いやすさはもちろんのこと、片付けの手間の簡略化も考えて料理道具をチョイス。
そんな奈緒さんのキッチンの愛用品、教えてください。
シンプルな排水口のカゴと蓋
汚くなるのが嫌だし、汚くなったのを洗うのも嫌なので、凸凹が少なくて、食洗機で簡単にキレイになる形を購入。
2つずつ持っているので、食器と一緒に毎回食洗機に入れて洗っている。
自分の手を煩わせず、常にキレイな状態にしていられる。
排気口カバー
よくある排気口カバーは通気口を塞いでしまうので、魚焼きグリルを使うときは、どかさなければならないものが多い。
我が家の排気口カバーは開閉できるので魚焼きグリルを使っている時も排気口をカバーしてくれる。
削いでよかったキッチンツールを教えて
最後に愛用品ではなく、手放したキッチンアイテムも教えてもらいました。
- 炊飯器
- サラダスピナー
- コーヒーメーカー
- コーヒーミル
- トースター
- 大きいホットプレート
- 重くて大きい鍋
- レンジフードの整流板
手放した理由は、全部洗うのが面倒だったからです。
なんつー潔さ!かっくいー!
奈緒さん、お台所を拝見させていただきありがとうございました。
ABOUT:大塚 奈緒(おおつか なお)
『ズボラ向け片付けブログ』Happy Living-削ぎ家事研究室-を運営。
削ぎ家事研究室とは…いかに毎日の面倒な家事を削ぎ落とし、時間に追われず充実した日々を過ごすかを日夜、研究するところ。
著書『がんばらない家事』コラムの執筆、訪問でのお片付けサポート、セミナー講師を経て、現在はブログとYouTubeに注力中。
散らかりにくい仕組みを詰め込んだ平屋の3LDKに家族3人+1犬で暮らし。
インテリアを楽しみながらも、とにかく家事がラクになる部屋づくりを実践&発信中。
all photo by 大塚 奈緒